2003年上演作品
裸足で散歩
10月30日(木) ─ 11月5日(水)
俳優座劇場
作 :ニール・サイモン
訳 :斎藤偕子
演出:小林 裕
青春の香りもみずみずしく、
少々並外れていても、
私たちに身近なカップルが織りなす
ヒューマンコメディ
Highlight
1963年にブロードウェイで初演、大ヒットロングランをした、ニール・サイモンの初期傑作『裸足で散歩』。NLTでは98年、00年に続き2003年の再々演です。
演出は『裸足で散歩』の演出では定評のある小林裕氏。出演は本邦初演での下北沢ロングランシアターでの1年以上に渡る上演と、本田劇場版にも小林演出で出演した木村有里・渡辺力。この『裸足で散歩』を当たり役とする二人がNLTではお馴染みの渋谷哲平、そして元東演の実力派、池田勝とともにシンプルなストーリーを味わい深く演じます。
また、今回から主人公ポールの相手役・新婚の妻コリーには、今津朋子を起用。今津のフレッシュな瑞々しい魅力たっぷりのコリーは、今までの公演にない新しい一面を切り開くでしょう。世代の違う、コリーとポール、エセルとベラスコの二組のカップルが心暖まるヒューマンな笑いをお伝えします。
Story
凍えるようなニューヨークの2月。舞台は息をきらずには登って来られないような、エレベーターもないぼろアパートの6階。生真面目なで折り目正しい性格の新人弁護士ポールと、行動的で好奇心いっぱいの娘コリー、そんな二人が結婚した。
プラザホテルで甘い六日間を過ごし、新居での生活を始めようとやってきたポールとコリー。家具も暖房もなく寒々とした、しかも天窓には穴が開いているような部屋でも、これから始まる夢と希望いっぱいの生活に胸を大きく膨らませる二人。だが、コリーは独りぼっちになった母の事が気掛かりで仕方がなかった。ある日、いきなり初老の男ベラスコが部屋に入ってくる。隣の自分の部屋に出入りするのに、ここの部屋の窓から屋根をつたうと言うのだ。天窓越しに手をふりながら、自分の部屋へ帰っていくベラスコを見ながら、コリーはすばらしいアイデアがひらめく。
コリーは趣味も持たずに娘の事ばかり気にかけている未亡人の母親エセルと、ベラスコを仲良くさせようと企てるのだ。ところが、そんな衝動的なやり方がポールには気に食わない。反対に、コリーにとっては寒いからと言って、セントラルパークを一緒に裸足で歩いてくれなかったポールの「冒険心がなく、はめを外さない」様子が苛立たしいのである。弁護士としての初仕事を明日にひかえ、緊張気味のポールとの間に、結婚後初めてのトラブルが…。
そんな二人に、母親エセルとベラスコがからみ、心温まる抱腹絶倒の喜劇が展開される。
青春の香りも瑞々しく、少々並外れてはいても、私たちに身近な二組のカップルが織りなすヒューマンコメディ。大きな天窓から星が見え、破れた窓からは雪が振り込むセットの中で、この天使たちの大騒動は、現代人が忘れていたものを、私たちに思い起こさせてくれます。
Cast






Staff
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作
ニール・サイモン -
訳
斎藤偕子 -
演出
小林 裕 -
美術
石井強司 -
照明
鵜飼 守 -
音響
深川定次/斉藤美佐男 -
衣裳
岩倉めぐみ -
舞台監督
竹内一貫 -
宣伝写真
佐野洋之 -
制作
小川 浩/徳岡典子/大澤詩穂子