ヨンカーズ物語
ロスト・イン・ヨンカーズ

6月11日(水) ─ 15日(日)

劇場MOMO

作　：ニール・サイモン
翻訳：酒井洋子
演出：グレッグ・デール

本当に大切なものは、
目には見えない――
けれど、確かにそこにある

Introduction

ピュリッツァー賞&トニー賞受賞!
笑いと涙が交差する、ニール・サイモンの最高傑作。
私たちは、ただ面白いだけの喜劇では終わりません。NLTでは、翻訳劇を通して人間を見つめ、観客の皆様が自身の人生と重ね合わせて共感できるようなリアリティのある喜劇を追求してきました。本作は、どこか不器用で人間味あふれる人物たちが織りなす物語であり、彼らの葛藤や成長を、ニール・サイモンならではのユーモアと温かい眼差しで描き出します。観終わった後、じんわりと温かい気持ちが残るはずです。
小劇場の空間にシンプルなセットを配し、俳優たちの細やかな演技と、NLTならではのリアリティのある演出をお楽しみください

Story

1942年、戦争の影が色濃く落ちるニューヨーク郊外・ヨンカーズ。
母を亡くし、父の借金のため、ジェイとアーティの兄弟は一時的に祖母の家に預けられることになる。
だがそこは、決して温かい「家族の家」ではなかった。冷徹で厳格な祖母は、ほんの少しの甘えも許さず、愛を見せることのない女性。叔母のベラは、無邪気に見えて心の奥底に秘めた寂しさを抱えていた。叔父のルイは裏社会に関わり、どこか危うい雰囲気を漂わせている。
そんな過酷な環境の中で、少年たちは「家族とは何か」を模索していく。厳しさの裏に隠された想い、言葉にできない愛情、不器用な優しさ─時に衝突し、時に涙しながらも、彼らは少しずつそれに気づいていく。
最初は冷たく感じた祖母の言葉も、厳しく接する叔母の態度も、やがて違う意味を持ち始める。見えなかった絆が、ゆっくりと、確かに形を成していく─それは、家族の本当の姿を知る旅。