1998年上演作品
劇団NLT喜劇路線30周年記念
飯沢匡追悼公演
マカロニ金融
9月 9日(水) ─ 15日(火・祝)
俳優座劇場
作 :アルベール・ユッソン
翻訳:和田誠一
演出:黒柳徹子
年三割の高利で預かった資金を年三分の低利で貸し、
それで一向破綻も来さぬ奇妙なカラクリ……
これがファブリッツィー氏の金融方式だ!
Introduction
この作品は一九六八年(三十年前)NLT が旗揚げ公演をした時の作品て私も出演させて頂きました。
演出の飯沢匡先生は、上質の喜劇専門の劇団を賀原夏子さんがお作りになる、というので、すごく、はりきって演出なさいました。
賀原さんも元気一杯で、私に是非、この十七歳の、女の子をやってほしいとおっしゃったのです。
主役のファブリッツィーは初演は北見治一さんでした。そしてそれをご覧になった森雅之さんが、どうしてもおやりになりたいとおっしゃって再演ということになりました。当時、すべての俳優の憧れの森雅之さん。私もうれしかったです。この再演でNLTは芸術祭奨励賞を受賞しました。
森雅之さんは、これが最後の舞台になりました。
私は演出するのは初めてです。ただこの作品が大好きなので、飯沢先生がどんなふうに演出なさったかを思い出しながらやってみようと思います。
飯沢先生が表現なさろうとした不思議な中年男性と、その男性が愛した無邪気で純粋な女の子が、そこに現われれば、そ
して飯沢先生が一番大事にしていらっしゃった詩的なものが皆様に伝われば、私の初めての演出は成功だと思っています。どうぞ、よろしくおねがいいたします。
演出:黒柳徹子

Story
ローマ近在の丘の上にいつの頃からか住みついたファブリッツィー氏。年三割の高利で預かり、年三分の低利で貸すという常識の逆をいく金融方式が大評判になり、今やこの辺では誰知らぬものもない名士となっていた。貧しい人々からは聖者あつかいされている。ついにたまりかねた銀行と法王庁は、警察に苦情を持ち込み捜査が始まった。この魅力的な金融方式は守り切れるのか?!
Cast









Staff
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作
アルベール・ユッソン -
翻訳
和田誠一 -
演出
黒柳徹子 -
演出補・舞台監督
本城義明 -
装置
園良昭 -
照明
皿田圭作 -
選曲
悳俊彦 -
フルート作曲
小森昭宏 -
効果
八幡泰彦 -
衣裳
伊藤早苗 -
演出助手
小林 史 -
制作
塚原純江、小川浩 -
ポスター原画
山藤章二